構造異方性・運動異方性についての簡易実験

 「構造異方性」、「運動異方性」についてみるために、蒲鉾板を多用した簡単な実験を行ってみました。
 

・準備=「蒲鉾板塊」の制作
 


 実験材料
(茶筒は、背景の板目紙が倒れないように、おさえるためにおいてあるだけで、実験には関係ありません)

 7枚の蒲鉾板に番号をふる

(あらかじめ、別の板の幅が蒲鉾板5枚の板の厚みとほぼ合致することを確かめておいて)


 端の1,2番と6,7番の板を抜き出す。

 1,2番と6,7番が重なる面にハンドクリームをたっぷり付ける

 クリームを付けたところを重ね合わせて、充分こすり合わせる

 すり合わせが終わったら、周りの余計なクリームは拭き取っておく

 1番から7番の板を順番通り並べて、輪ゴムできれいにまとめて1つの塊にする



 

・「蒲鉾板塊」の鉛直押し下げ実験
 最初は、輪ゴム2本で次の実験をしてみましたが、うまくいかなかったので、輪ゴムの本数を増やしました。 それでも、「蒲鉾板塊」を、補助で上から抑える板を使わないと、あまり、うまくいかないので、多少インチキですが、補助板を使用する実験にしました。



 鉛直の「蒲鉾板塊」を1枚の水平な蒲鉾板上に置いた状態



 「蒲鉾板塊」上に押さえ込み補助用の別の蒲鉾板をのせる

 左手で板塊の両端を押し下げ、右手でその状態を写真にとったところ(撮影としては厳しい状態なので、ぶれてしまいました。)

 左手で板塊の両端を押し下げたところ(真横から)
(輪しゴムの力で両端の板は動こうらとしているので、親指と中指に、少し力を入れて押し下げている)

 指による押し下げをやめ、手のひら全体で、補助板を上から水平におしつつ、少し待つ
両端の板は、輪ゴムの弾性で、ゆっくり、ほぼ、もとの位置に もどる(真横から)


 両端の板は、輪ゴムの弾性で、ゆっくり、ほぼ、もとの位置に もどる(斜め上から)

 「蒲鉾板塊」上に押さえ込み補助用の別の蒲鉾板をはずす(実験終了)



( この実験が少しうまくいかなかったのは、板どおしをすり合わせたときに、スムーズに滑らなかったからです。「 ロウソク」がなかったので、「ハンドクリーム」を使ってみましたが、ロウソクのロウを板にこすりつけたほうがうまくいくかもしれません)




・「蒲鉾板塊」の水平押し実験

 「蒲鉾板塊」と、これを押すための別の蒲鉾板を用意したところ



 「蒲鉾板塊」を、平らなテーブル上で、別の蒲鉾板で、板面に垂直な方向から、水平に押してみる(斜め上から)

 「蒲鉾板塊」は、全体が一塊で、動いて行く(斜め上から)



「蒲鉾板塊」を、平らなテーブル上で、別の蒲鉾板で、板面に垂直な方向から、水平に押してみる(真横から)




 「蒲鉾板塊」は、全体が一塊で、動いて行く(真横から)



 至極当然ですが、この状態では、輪ゴムでくくられた「蒲鉾板塊」は、全体が1つの物体として運動します。




 以上の簡単な実験でわかることは、「蒲鉾板塊」は、 力のかかる向きと、どこに、どのように力が作用するかによって、全体が一体として動く場合も、個別の板が、個別の板独自の運動をする場合もあり得る ということです。


 特に、鉛直方向に、滑り面となる割れ目があれば、「剛体」が水平方向の力・変位に対して「剛体」として振る舞うが、鉛直方向の力・変位には、あたかも、塑性体か、液体であるかのように、全く別の振る舞いをすることも、このような「構造異方性」、「運動異方性」があれば、充分あり得ることであると理解できます。