2−4−1 伊豆・小笠原諸島付近の火山列と火山帯(分布図)
2−4−1 − 1 「伊豆・小笠原諸島付近」の範囲
ここでは、富士・箱根から伊豆半島、伊豆七島、小笠原諸島、硫黄島などと、この付近の海底火山
(北ベヨネース海底カルデラから春日海山まで)
を含む地域全体を伊豆・小笠原諸島付近と呼ぶことにします。
2−4−1 − 2 伊豆・小笠原諸島付近の第四紀火山の分布
ここでも、独立行政法人 産業総合技術研究所(産総研)のWEB上のデータベースのデータを利用して
伊豆・小笠原諸島付近の火山の分布図を描いてみました。図2−4−1 − 1 から 図2−4−1 − 6 が火山分布図です。
伊豆・小笠原弧の北限は一般に考えられているように相模トラフと駿河トラフを結んだ線と考えています。
陸上では、国府津・松田断層から神縄断層に続き、その先はおそらく御坂山地の南限線、つまり富士五湖の北岸を連ねた線よりわずかに南側
を走っているのではないかと考えています。
ここでは、火山帯は島弧をまたがらないという仮定でものを考えることにします。すると、この地域の火山帯の北端の火山は富士山になります。
茅ヶ岳より北西側の火山の火山帯については、後で別途に考察することにします。
地図類は大変広い範囲を扱うので、伊豆・小笠原諸島付近を北部と南部に分け、分布図などでは、
さらに北部、南部の中をさらに北部と南部に2分割して表示しています。
緯度の数字に注意してご覧ください。
なお、最南端の福神海山と春日海山は日本の排他的経済水域の外になるそうです。
図 2−4−1 − 1 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の分布図
(北部:北緯36度00分−27度20分)

図2−4−1 − 2 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の分布図
(南部:北緯30度40分−20度00分)

図2−4−1 − 3 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の分布図(1)
(北部北側部分 ---- 美ヶ原−富士山−須美寿島)

図2−4−1 − 4 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の分布図(2)
(北部南側部分 ---- 須美寿島−鳥島−土曜海山)

図2−4−1 − 5 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の分布図(1)
(南部北側部分 ---- 鳥島−土曜海山−噴火浅根・北硫黄島)

図2−4−1 − 6 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の分布図(2)
(南部南側部分 ---- 噴火浅根・北硫黄島−春日海山)
各火山の名称も記入した名称図も描いてみました。図2−4−1 − 7 から 図2−4−1 − 10 が火山名称図です。

図2−4−1 − 7 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の名称図(1)
(北部北側 ---- 美ヶ原−富士山−須美寿島)

図2−4−1 − 8 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の名称図(2)
(北部南側 ---- 須美寿島−鳥島−土曜海山)

図2−4−1 − 9 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の名称図(1)
(南部北側 ---- 鳥島−土曜海山−噴火浅根・北硫黄島)

図2−4−1 − 10 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の名称図(2)
(南部南側 ---- 噴火浅根・北硫黄島−春日海山)
2−4−1 − 3 火山列解析
「火山列線分」を伊豆・小笠原諸島付近の火山についても抽出してみました。その結果次の火山列図が得られました。図2−4−1 − 11 から 図2−4−1 − 16 が火山列図です。火山列図は火山列線分の位置を示す図なので、言い方をかえれば「火山列線分位置図」です。
2−4−1 − 3−1.北部の火山列
北部を北部全体図、北部北側部分図、北部南側部分図の順に示します。

図2−4−1 − 11 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の火山列図
(=火山列線分位置図)
(北部全体図)

図2−4−1 − 12 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の火山列図
(北部の北側部分:富士山−御蔵島付近)
図2−4−1 − 13 伊豆・小笠原諸島付近北部の第四紀火山の火山列図
(北部の南側部分:八丈島−鳥島・孀婦岩付近)
2−4−1 − 3−2.南部の火山列
南部を南部全体図、南部北側部分図、南部南側部分図の順に示します。

図2−4−1 − 14 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の火山列図
(南部全体図)

図2−4−1 − 15 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の火山列図
(南部の北側部分:水曜海山−北硫黄島付近
[小笠原諸島の西方沖])

図2−4−1 − 16 伊豆・小笠原諸島付近南部の第四紀火山の火山列図
(南部の南側部分:硫黄島−春日海山付近
[小笠原諸島の南方沖]
)
2−4−1 − 4 火山帯・火山域区分
新たに、火山列が非常に狭い幅の中で延々と続いているところに対して、「火山紐(かざんちゅう)」と「準火山紐(じゅんかざんちゅう)」という言葉を用いることにします。火山が蜜に並んでいるところを「火山紐(かざんちゅう)」とし、やや低密度に並んでいるところを「準火山紐」とします。この地域の火山列の分布状況を眺めていて、火山列や火山点が密集して、相当程度の幅のある「火山帯」と、幅が非常に狭い「火山紐」とは区別すべきという考えになったので、このようにしました。
このような火山紐、準火山紐も用いて、伊豆・小笠原諸島付近を区分すると、伊豆・小笠原弧の中央は、北から「富士・御蔵島火山帯」、「八丈島・北硫黄島準火山紐」、南端の「硫黄島・春日海山火山紐」の火山分布域になっています。そして、この火山分布域より西側を「伊豆・小笠原弧四国海盆側非火山域」、東側を「伊豆・小笠原弧伊豆・小笠原海溝側非火山域」と呼ぶことにします。「伊豆・小笠原弧四国海盆側非火山域」の西端は、ほぼ水深3000mの等深線付近とみなせます。「伊豆・小笠原弧伊豆・小笠原海溝側非火山域」の東端は暫定的に海溝芯にしておきます。
今、伊豆・小笠原弧の中央と書きましたが、正確には火山の分布域は同島弧の西側に偏っていて、水曜海山付近以南では、同島弧の本当の中央付近は小笠原トラフになっています。このトラフと東側の海溝の間に小笠原諸島の主要な島々
(兄島、父島、母島など)
が南北に点々と分布しています。つまり東西断面でみて、伊豆・小笠原弧には2つのピークがあって、東側のピークが小笠原諸島主要部で、ここには第四紀火山はなく、西側のピーク
(西之島、北硫黄島、硫黄島、南硫黄島など)
が「火山紐」になっています。
図2−4−1 − 17 から 図2−4−1 − 18 に、この地域の火山帯・火山域区分図を示します。
「火山紐」ということばにした理由と、読み方について
火山帯の「〜帯」という表現はごく一般的で、細長い幅のある領域を指し示すのに用いられています。また、「〜線」という表現も幅のない「すじ」を指し示すのに一般的に用いられています。しかし、「線」は、幅を感じさせないので、幅を感じさせ、かつ、「帯」より幅が細いイメージをつかみやすい言葉を捜して「ひも(紐)」にたどりつきました。
「ひも(紐)」の字を漢和辞典
(角川「新字源」)
で引くと、音読みとして、漢音
(奈良時代ごろの中国語の音を当時の日本人が聞き取った音)
で「ジュウ」、慣用音
(いろいろな理由で、古い中国語の音の規則が当てはまらないようになった日本独自の読み方の音)
で「チュウ」となっており、「紐釦(チュウコウ)」(意味:洋服のボタン)と、「紐育(ニューヨーク)」(New Yorkの音訳)の二つの言葉が載っていました。そこで、「火山紐」は「かざんちゅう」と読むことにします。
図2−4−1 − 17 伊豆・小笠原諸島付近北部の火山帯区分図
(北部全体図)
図2−4−1 − 18 伊豆・小笠原諸島付近南部の火山帯区分図
(南部全体図)
2−4−1 − 5 各地域ごとの火山列線分の位置と火山位置詳細データ
前述のデータベースのデータを用いて
地域ごとに火山列線分位置を示した図と、各火山位置の表を次に示します。
2−4−1 − 5−1 富士・御蔵島火山帯
富士・御蔵島火山帯の火山列図(図2−4−1 − 19)と火山位置表(表2−4−1 − 1)を掲示します。

図2−4−1 − 19 富士・御蔵島火山帯の火山列図
表2−4−1 − 1 富士・御蔵島火山帯の火山位置表
2−4−1 − 5−2.八丈島・北硫黄島火山紐
八丈島・北硫黄島火山紐の火山列図(図2−4−1 − 20 から 図2−4−1 − 22)と火山位置表(表2−4−1 − 2)を掲示します。

図2−4−1 − 20 八丈島付近および青ヶ島付近の火山列図
図2−4−1 − 21 鳥島付近の火山列図
図2−4−1 − 22 西之島・北硫黄島付近の火山列図
表2−4−1 − 2 八丈島・北硫黄島火山紐の火山位置表
2−4−1 − 5−3.硫黄島・春日海山火山紐
硫黄島・春日海山火山紐の火山列図(図2−4−1 − 20 から 図2−4−1 − 22)と火山位置表(表2−4−1 − 2)を掲示します。
図2−4−1 − 23 硫黄島・南日吉海山付近の火山列図

図2−4−1 − 24 南日吉海山・春日海山付近の火山
表2−4−1 − 3 硫黄島・春日海山火山紐の火山位置表
2−4−1 − 5−4 参考資料 山梨県・長野県の伊豆半島寄りの火山データ
参考資料として、隣接の山梨県・長野県の伊豆半島寄り部分の火山データを次に示します。
表2−4−1 − 4 参考資料 山梨県・長野県の伊豆半島よりの火山位置表
2−4−1 − 6 火山列線分と構成する火山名称のまとめ
少しくどくなりますが、火山列と構成する火山の名称をまとめた図を示しておきます。
2−4−1 − 6−1.北部の火山列のまとめ
伊豆・小笠原諸島付近の北部の全体の火山名称入り火山列図は図2−4−1 − 25 のようです。

図2−4−1 − 25 伊豆・小笠原諸島付近北部の火山名称入り火山列図
2−4−1 − 6−2.南部の火山列のまとめ
伊豆・小笠原諸島付近の南部の火山名称入り火山列図は、北側部分が図2−4−1 − 26 のようで、
南側部分が図2−4−1 − 27 のようです。

図2−4−1 − 26 伊豆・小笠原諸島付近南部の北側部分の火山名称入り火山列図
水曜海山−北硫黄島付近[小笠原諸島の西方沖]

図2−4−1 − 27 伊豆・小笠原諸島付近南部の南側部分の火山名称入り火山列図
硫黄島−春日海山付近[小笠原諸島の南方沖]
「2−4−1 伊豆・小笠原諸島付近の火山列と火山帯(分布図)」はここまでです。