[第1巻] 柱状図箱の詳細説明


柱状図箱のプロット規則


柱状図箱について、次の順序で説明します。



以下、各々について説明します。

a.(縦の)縮尺

(縦の)縮尺、すなわち、縦縮尺は、1/5 から 1/5000 の間の広い範囲の値をユーザー設定できます。 表a−1から表a−4に選択可能な縦縮尺を示します。

深いデータを大きな縮尺でプロットすると、当然設定用紙の大きさからはみ出します。 この場合もエラーは出さず、深度ゼロから、用紙の入る範囲内をプロットします。 (ただし、DXF出力では、計算値どおり出力します。)

浅いデータを小さな縮尺でプロットすると、当然ほとんど重なってしまって判読不能になります。

本ソフトは単純に指定の縮尺でプロットをし、表示結果が適切か否かの評価は一切しません。 適切な図を描く縮尺であるか否かの判断は、ユーザーで行なってください。

  表a−1.縦縮尺の選択肢(その1)[1/5 〜1/10]
とり得る縮尺
[分数表示]
同左
[小数表示(?倍)]
現地層厚50cmの
図上層厚
現地層厚50mの
図上層厚
1/5 0.200 100mm (= 10cm ) 10000mm (= 1000cm )
1/6 約 0.167 約83.3mm (= 約8.3cm ) 約8333mm (= 約833cm )
1/8 0.125 62.5mm (= 約6.3cm ) 6250mm (= 625cm )
1/10 0.100 50.0mm (=5cm) 5000mm (=500cm)


表a−2.縦縮尺の選択肢(その2)[1/12 〜1/50]
とり得る縮尺
[分数表示]
同左
[小数表示(?倍)]
現地層厚50cmの
図上層厚
現地層厚50mの
図上層厚
1/12 約 0.0833 約41.7mm (= 約4.2cm ) 約4167mm (= 約417cm )
1/15 約0.0667 約33.3mm (= 約3.3cm ) 約3333mm (= 約333cm )
1/20 0.050 25.0mm (=2.5cm ) 2500mm (=250cm )
1/24 約0.0417 約20.8mm (= 約2.1cm ) 約2083mm (= 約208cm )
1/25 0.0400 20.0mm (= 2.0cm ) 2000mm (= 200cm )
1/30 約0.0333 約16.7mm (=約1.7cm ) 約1667mm (=約167cm )
1/40 0.0250 12.5mm (=約1.3cm ) 1250mm (= 125cm )
1/50 0.020 10.0mm (= 1.0cm ) 1000mm (= 100cm )


表a−3.縦縮尺の選択肢(その3)[1/60 〜1/500]
とり得る縮尺
[分数表示]
同左
[小数表示(?倍)]
現地層厚50cmの
図上層厚
現地層厚50mの
図上層厚
1/60 約0.0167 約8.3mm 約833mm (= 約83cm )
1/75 約0.0133 約6.7mm 約667mm (= 約67cm )
1/80 0.0125 約6.3mm 約625mm (= 約63cm)
1/100 0.0100 5.0mm 500mm (= 50cm )
1/120 約0.00833 約4.2mm 約417mm (= 約42cm )
1/150 約0.00667 約3.3mm 約333mm (= 約33cm )
1/200 0.0050 2.5mm 250mm (= 25cm )
1/250 0.00400 2.0mm 200mm (= 20cm )
1/300 約0.00333 約1.7mm 約167mm (= 約17cm )
1/400 0.00250 約1.3mm 125mm (=約13cm )
1/500 0.00200 1.0mm 100mm (= 10cm )


表a−4.縦縮尺の選択肢(その4)[1/600 〜1/5000]
とり得る縮尺
[分数表示]
同左
[小数表示(?倍)]
現地層厚50cmの
図上層厚
現地層厚50mの
図上層厚
1/600 0.00167 約0.8mm 約83.3mm (= 約8.3cm )
1/750 0.00133 約0.7mm 約66.7mm (= 約6.7cm )
1/800 0.00125 約0.6mm 62.5mm (= 約6.3cm )
1/1000 0.00100 0.5mm 50.0mm (= 5cm )
1/1500 0.000667 約0.3mm .33.3mm (= 約3.3cm )
1/2000 0.000500 約0.3mm 25.0mm (= 2.5cm )
1/3000 0.000333 約0.2mm 約16.7mm (= 約1.7cm )
1/4000 0.000250 約0.1mm 12.5mm (= 約1.3cm )
1/5000 0.000200 0.1mm 10.0mm (= 1.0cm )


b.柱状図箱の幅

柱状図箱の幅、すなわち、柱状図の幅は、 表b−1.の範囲・間隔の幅だけが許容されます。

表b−1.柱状図(箱)の幅の選択肢
範囲 間隔
5.0 〜 7.0mm 1.0mm
7.0 〜 12.0mm 0.5mm
12.0 〜 20.0mm 1.0mm
20.0 〜 30.0mm 5.0mm


表b−1のように、柱状図の幅は、5.0mmから、30.0mmの間に限られます。 そして、その中でも幅 7.0mm〜12.0mmの間が推奨する幅です。

なお、柱状図の幅の選択は、 「単位処理長さのエラー」の発生に直結することになります。 幅を広く表示させる場合は、 単位処理長さ(=帯と帯の間隔)の値を大きくしておかないと、 このエラーが発生しやすくなります。 幅が狭い場合は、帯と帯の間隔を狭めても、あまり問題を生じません。

幅の変更を行なったら、 全ての層がエラーなく表示できるか、その都度確認し、 もし、不都合を生じるようなら、 関連の表示定数を適宜変更してエラーを回避してください。



c.柱状図箱の離れ

柱状図箱の離れは、柱状図箱の左端位置の水平方向の座標値です。 原点より右側が正、左側が負の値で、図上距離mmで示します。

次に、用意されている「柱状図箱の離れ」の選択肢を表c−1に示します。

表c−1.柱状図箱の離れの選択肢
範囲 間隔
-50.0 〜 -20.0mm 10.0mm
-20.0 〜 -16.0mm 2.0mm
-16.0 〜 0.0mm 1.0mm
0.0 〜 +10.0mm 2.0mm
+10.0 〜 +20.0mm 5.0mm
+20.0 〜 +100.0mm 10.0mm
+100.0 〜 +300.0mm 20.0mm または 50.0mm


-16.0mm〜0.0mmの間が推奨する離れです。



d.柱状図箱の外枠の線色

柱状図箱のについては、外枠の線色 を指定できます。



e.突出表示

e−1.突出表示
本ソフトは、ボーリング柱状図だけでなく、露頭柱状図も扱えます。 露頭の地層の状態を表示する方法として、突出表示の機能があります。

突出表示は、図e−1−1.のようなものです。
図e−1−1.突出表示の例


この表示は、POTデータである層(基本単位層)の突出度数の値と、 表示様式のデータである突出度係数の組み合わせで表現します。

突出度数の値は、何かの絶対値ではなく、平均的な露頭面の位置を0(ゼロ)と考え、 これより凸な層は正の値で、凹の層は負の値で表した、「相対的な層の突出程度を示す値」です。 最大値を+0.5、最小値を-0.5で限ることにします。 突出度係数は、表示時の強調程度の値で、 値は0.1〜2.0の間で限ることにします。

突出表示する場合の表示幅は、次式で計算します。

突出幅(mm) = [もとの]柱状図幅(mm) × 突出度数 × 突出度係数

表示幅(mm) = [もとの]柱状図幅(mm) + 突出幅(mm)

(突出表示をしない場合を、 「突出度係数 0.0 の突出表示をしている」と考えることもできます。)

ただし、非常に細い場合と、非常に太い場合、 計算値どおりの表示では不都合を生じることがあるので、 次に述べる例外的な処理を行います。

突出度が負の値のとき、もとの柱状図幅より細く表示されます。 突出幅の負の値を、もとの柱状図幅に加えることになるからです。 設定値によっては、計算結果上の表示幅が、3.0mmより小さくなることもありますが、 図が細すぎると何が描いてあるか全くわからなくなってしまうので、 この場合は、強制的に 3.0mm で図を描きます。
(エラー・メッセージは特に出しません)

もとの柱状図の幅が25mm以上では、設定値によっては、 もとの幅と突出部分の幅の合計幅が50mmを超える場合があります。 しかし、本ソフトの図模様の作図は最大幅50mmまでなので、 合計幅が50mm以上になる場合は、合計幅50mmの作図に強制的に変更します。 この場合の幅の変更は、もとの柱状図の幅の変更にはならず、突出部分のみの幅の変更になります。 もとの柱状図の幅が25mmなら、突出部分は25mmまでに、 もとの柱状図の幅が30mmなら、突出部分は20mmまでにおさえられます。
(この場合もエラー・メッセージは特に出しません)

次に各係数の値によって、表示がどのように変化するかを、ある架空データの例で示します。 ある架空データの地層と各層の突出度は、図e−1−2.表e−1−1.のようです。


図e−1−2.架空データの層区分


表e−1−1.架空データの層区分と突出度数の設定
層番号 土質名
(=層相名)
突出度数
表土 +0.25
細砂 +0.30
腐植土質固結粘土 +0.10
粘土質微細砂 +0.40
浮石混じり粘土 0
浮石 +0.45
貝殻混じり砂 +0.30
粘土 -0.40
細砂 +0.30
10 砂質粘土 -0.25


このデータで、柱状図幅突出度係数の値をいくつか変化させてプロットすると、 表e−1−2のような関係になります。

表e−1−2.突出表示の指定数と表示結果の関係例示
突出度係数 柱状図の幅
5mm 10mm 20mm 30mm
突出表示なし
(=突出度係数0.00)
突出度係数0.10
突出度係数0.30
突出度係数0.60
突出度係数0.90
突出度係数1.20
突出度係数1.50
突出度係数1.80
突出度係数2.00
(各柱状図の左上端の大きな赤のバツ印は、 画面表示時(プリビュー時)に表示される図の原点位置記号です。 このバツ印は、画面上に表示されるだけです。 印刷やDXFデータでは、原点記号は、全く出力されません。)

e−2.突出表示のタイプ

以上、柱状図の右側に凹凸を表示する「右展開」の場合の説明をしてきましたが、 左側に凹凸を表示する「左展開」と、 両側に左右対象の凹凸を表示する「両側展開」も用意されています。
表e−2−1.に例で示します。

表e−2−1.「左展開」・「両側展開」・「両側展開」
「左展開」 「両側展開」 「右展開」
[柱状図幅 15mm,突出度係数 0.70 の例]
(各柱状図の左上端付近の大きな赤のバツ印は、 画面表示時(プリビュー時)に表示される図の原点位置記号です。 このバツ印は、画面上に表示されるだけです。 印刷やDXFデータでは、原点記号は、全く出力されません。)

突出度係数が同じなら、突出・引っ込みの程度は、三者とも全体では同じになります。 「両側展開」の片側の突出・引っ込みの程度は、「右展開」 (または、「左展開」) の丁度半分なので、こうなります。



e−3.突出表示ができる局面

突出表示ができるのは、基本単位層の作図時に限られます。 したがって、合成層の表示である「埋土や表土の縦分割表示」と、 突出表示を同時に行なうことは出来ません。



f.表示・非表示と線表示

柱状図箱だけ、通常の表示・非表示の選択肢の他に 「線表示」の選択肢が用意されています。

これは、層の観察や試料採取といったことなしに、 地下の状態を貫入抵抗のみで推測するような手法 (=サウンディング)の表示用の機能です。

このような手法の結果表示では、 推測に基づく柱状図が添えられることも良くありますが、 純粋に結果だけを表示するなら、サウンディングの柱状図は、 位置と深度のみが意味を持つ縦線で表示する方が実体に即しています。 このような考えで作った機能です。

「サウンディングの位置を縦線(=線表示の柱状図)で表示し、 結果の深度−貫入抵抗関係を深度関数で表示する」 という使用方法を推奨します。